【ALT属性の使い方】画像に説明文を!視覚障がい者の方のポストから学んだ、アイドルオタクができる「優しいSEO」
この記事を書いたときから時間が経ちましたが、今改めて思うのは、ALT属性は単なるマナーではなく、推しの魅力を『文字』としてネットの海に刻む大切な作業だということです。
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「誤ったALTの使い方、迷惑です」
Xで流れてきた視覚障害者の方のポストとの出会い。
「誤った認識が一般化することで、ALTからしか情報を得られない人にとって、その機能が使い物にならない状況を作るのです。」
「ALTの誤用は歩きスマホを楽にするために点字ブロックの上を歩くようなものです。本文に注意書きがあればいいという問題ではないのです。」
このポストに衝撃を受けました。
ALT属性(alternative text/alt text)とは
皆さんはALT(ALT属性)という機能をご存じですか?
代替テキストとも呼ばれ、読み方は「オルト」です。
インターネット上で使用される画像に対して、その画像が何らかの事情により表示されなくなった場合でも、文字情報で何の画像が添付されていたのか分かるようにする機能です。
視覚に障害を持った方には、その文章を読み上げる機能を用いて、画像に対する情報を得る手段にも使われています。
SNSで特に見られるALT属性の誤用
XにもこのALT属性を表示する機能が実装されていて、最近では色々な人が使用しています。
そして大きな特徴が、文字数制限が画像1枚につき1000文字まであるというところです。
Xに課金せずに利用しているユーザーからすれば、140文字という限られた文字数の中でしか使えなかったXに、突然4000文字追加で書くことの出来る便利な場所が出来た!
という認識が広がってしまうのも無理はないかも知れません。
そして、私もそのようにALT属性を使っている一人でした。
一般人のALT属性、読む人なんて…
自分の影響力の過小評価
時々タイムラインで「ALTの誤用してる人見るともやもやする」等の発言を見かけることはありました。
ただ、それを書いているのも障害を持った方本人ではなく、「これは誤用だ」と認識している善意の第三者というケースがほとんどで、視覚障害者の方が実際どう感じているのか、知る機会はこれまでありませんでした。
「自分の使い方は推しメンとのチェキツイや写メツイに付け足すメッセージ程度のものだし、相互フォローでもない視覚障害者の方の元まで届くこともないだろう」と、高を括っていました。
それが、冒頭のポストとの出会いから、考え方が一変しました。
自分一人で終わらない、誤用の連鎖
自分自身のポストは確かに障害を持った方のところまで届かないかも知れません。そんな影響力を持っていると自惚れるつもりもありません。
ですが、自分がALT属性をメッセージ機能に使っているのを見て、推しメンや他のアイドルが、「こんな機能あるんだ~!」と使い始めてしまったとします。
するとどうでしょう、アイドルという仕事においてはその振る舞いを見て人間性まで評価されてしまいます。
見る人が見れば「この子は自分が間違ったことをしているのに気付けないし、周りの人も注意出来ないような認識レベルなんだな」と評価されます。
アイドル自身はもちろん、その家族やメンバー、事務所の人、引いてはそのアイドルを推しているファンまでもが「配慮の出来ない人、想像力のない人」というレッテルを貼られてしまいます。
では正しいALT属性の使い方ってなんだろう?
推しメンの顔に泥を塗るのは絶対にイヤだ
私は推しメンのことが大好きです。
なので、推しメンがそんな風に人の気持ちが分からない人と思われるのは絶対にイヤでした。
推しメンの顔に泥を塗り続けることはしたくなかったのです。
なので、ALTの正しい使い方を必死に考えました。
色々な方との意見交換
該当のポストをしていた方にもリプライをして、「こんな使い方はどうですか?迷惑でしょうか?」と尋ねてみました。
直接返答はありませんでしたが、かなりたくさんの方が関心を持ってくださり、ポスト主の方以外にもALT属性の誤用に対して危惧している方々がたくさんいて、そういった方から指摘をいただきました。
画像自体には「本文に入らなかった文章追加用の無地画像」と記載して、ALT属性前半にもその画像の説明を入れてからメッセージを入れるのも迷惑になるのか?という内容で色々な方と議論をしました。

写真やチェキに想いは写るか?
その中で、「写真を撮ったときの心情等を書くのも誤用になるのか」という話もしました。
当時「こういう使い方はどうですか?と聞くのに使った写真とALT属性の記述を以下に再現します。

自分はライブの写真を撮ります。
一瞬一瞬の推しメンの表情や、そのライブにかける自分の想い、レスをもらった瞬間の喜びや、思わず見とれてしまった瞬間など、シャッター一回切る間にも本当に様々な感情が乗っています。
また、特典会で推しメンと撮ったチェキや写メも、その時の感情や、ポーズが決まった経緯など、背景情報は色々あります。
写真やチェキはそういった色々な要素が組み合わさって、その一瞬を形に残したものです。
なので、そういった要素を一概に「ノイズ」として扱ってしまうのはとても寂しいなと思いました。
ALT属性は心の隠し場所ではない
そういった想いもあり、どうにか歩み寄ってALT属性に撮ったときの感情や気持ちなどを書くことが出来ないかということばかり考えていました。
しかし、それもまた別の方からの指摘で誤りだと気付けました。
なぜALT属性にこだわっていたのかと言えば、「本文に書くのはちょっとこっぱずかしい」想いを、ワンクッション「ALT」ボタンを押す操作を挟ませることで、「誰にでもすぐ見える状態」ではなくせるから。
というものでした。
「こっぱずかしいなんてあなたの自分勝手な都合ですよね?」
返す言葉もありませんでした。全くもってその通りなのです。
「見られても恥ずかしくない文章で本文に書けばいい」
「本当に素晴らしい人を推していますね」
その日から実践
その日はちょうど推しメンとのトークポート(一対一の通話イベント)の日でした。
いつもなら終わった後の感想、感謝の想いなどをライブ写真を添付して、そのALT属性に長々と綴っていました。
ですがそれはやめました。
写真自体は用意していたので添付しましたが、リプライツリーに繋げて、どこまでも書けるだけ本文中に想いを綴りました。
その日の実際のポストを埋め込んでみます。
そして写真のALT属性には様々な議論の末たどり着いた、写真に写っている人の情報や服装、髪型、どんな構図の写真なのかを写っているままに説明する内容にしました。また、ライブ写真は撮影日やイベントの情報も入れるようにしました。
全部が全部は出来ていませんが、余裕があるときはなるべくこのフォーマットで投稿するように、この日から実践しています。
間違いを素直に正せる人
そしてこの日、とても驚くべき事が起きました。
いつもトークポートのお礼をその日の自撮り写真のALT属性に色々な形で綴ってくれていた推しメン。
前の週まではそんなALT属性の内容も楽しみにしていた自分でしたが、この日は特にALT属性の使い方についてたくさん議論をした直後だったため、少し不安でした。
今まで指摘もせずにお互い誤用していて、今回もそうだった場合、自分は果たして注意してあげられるのか?
杞憂でした。
上げられた自撮りのALT属性には「トークポートの後に撮った自撮り写真であること、久しぶりに髪を巻いてみたがうまくいかなかったこと」が書いてありました。
まさに理想的なALT属性の使い方になっていて、本当に涙が出ました。
推しメンが君だからこそ
それまでずっとALT属性の使い方について一緒に議論していた方も自分のRTから推しメンのポストを見て、「本当に素敵な方を推していますね」と褒めてくださり、自分自身を褒められるよりもずっと嬉しい気持ちになりました。
そしてALT属性の誤用について知ったので、今後は使い方を改めると宣言してくれて、「お礼ポストが長くなるので、ずっと迷っていたけれどXに課金した」と報告してくれた推しメンがとても愛おしかったし、誇らしかったです。
ALT属性についての議論をするときに、始めは結構辛らつな言葉なども投げかけられていました。
ですが、そういった方も、誤用は改めなければと強く感じているからこそ、語気が少し強くなったりしてしまっているのかなと冷静に分析が出来ました。
それもこれも、推しメンが本当に素敵な人で、その人の影響をたくさん受けているから、こういうときにも優しい気持ち、温かい気持ちで対応出来たのかなと思います。
カメコとして何が出来るのか
ALT属性以外にも行動を変えてみる
今回はALT属性についての議論で、視覚に障害を持った人についてたくさん考えました。
自分はライブの動画も撮ります。
動画であれば音も伝えることが出来て、視覚障害者の方にも楽しんでもらうことが出来ます。
その事から、自分が作るコンテンツは文字情報だけでなく、音声もつけて動画にして、多くの人に届けられるようにしたいと新たな発想が出来るようになりました。
先日ライブレポの読み上げ動画を作成したのはそういった一連の思考を巡らせる中でたどり着いた一つのアイデアでした。
耳が聞こえない人にも届けたい
たくさん刺激を受けて、とても柔軟な発想が出来るようになりました。
するとまた一つ自分の中で課題が見つかりました。
「耳が聞こえない人に、ライブの楽しさを伝えるには?」
これに関してはすぐに答えが出ました。
写真であれば視覚情報に訴えることが出来るので得意な分野でしたし、後は動画に歌詞の字幕を付けることに挑戦しようと考えました。
それからTikTokやYouTubeに何本か字幕付きの動画をアップしました。
この文脈で貼ると宣伝のようになってしまうのでここではあえて埋め込み等はしませんが、これは今後も継続していきたいです。
光を知らない人に伝える術
途中にも書きましたが、自分はライブ写真を撮ります。そしてALT属性にどのような写真なのかを記載することも少しずつ実践し始めました。
途中に埋め込んだポストのALT属性で「照明を受けてキラキラと輝いている」という表現を使いました。
一番始めにALT属性の使い方について考えるきっかけになったポスト主さんは先天的に視覚障害をもった方でした。
その事を考えたとき、「そもそも光とは?キラキラと輝くとは?夕焼けとはどんな現象?」など伝えるにはどうしたらいいのか、分からなくなりました。
カメコの矜持
出来る限り写真についての説明を加えようと思いつつも、この部分がクリア出来ず、表現が思い浮かばなくてALTを書かずに写真を上げることも出てきました。
けれど、諦めたくありませんでした。
「写真で推しの可愛さを、笑顔の優しさをたくさんの人に届けたい」
これは常々思っていることです。
伝わらないなら、伝わる表現で
そしてたどり着きました。先ほどの夕焼けの写真を再度貼ります。ALT属性に注目してみて欲しいです。

目も耳も両方不自由だとしたら、頼れる感覚はなんだろう?と思い浮かべたときに、「触覚、肌感覚」が思い浮かびました。
残念ながらALT属性に書いても触覚までは届けられませんが、少なくとも光を直接見たことがない先天的な視覚障害を持った方に「あの感覚か」と伝えられるのではないかと思いました。
思いやり、歩み寄り、理解する
ALT属性の使い方
ALT属性には「夕焼け空の写真。
太陽の温かさとひんやりとした夜の空気が溶け合うように、オレンジと紫が入り交じっている空。」
と書きました。結局本文に書くんかいと思われてしまうかも知れませんが、普段使っていないからWeb上でのALTの見方が分からないという人が大半なのではないかと思いました。
かくいう私も、この記事を書くにあたりALT属性を書いた後、「これどこに出るんだ?」と思っていったんプレビューで表示方法を確認したりしました。
ちなみに私のAndroidスマホでは画像を長押ししてコピーなどの選択肢が出ている一番上の部分にALT属性が出ています。畳まれているのでタップすると全文が開きました。

このように、普段問題なく見えているからこそ、機能について知らなかったり、誤用をしてしまったりするんだと思い至りました。
相手の立場になるということ
今回話題となったALT属性のように相手の立場になって全力で考えるということが必要なんだと思います。
障害を持った方の立場になる。というのがこの場合先に思い浮かびますが、今回色々考える中で、「ALTを誤用してしまっている人」のこともしっかり考えなければいけないと思いました。
ALT属性がそもそも何なのか知らず、ちょっとXを便利に使える機能程度に思って使っていた人が、頭ごなしにいきなり、
「それ間違ってるよ。迷惑。すぐやめて。」
と注意されたらどう思うでしょうか。かなりの割合の人が反発するのではないかと思います。
正解は「考え続けること」
今回のように「ALTはそもそも何なのか」「その使い方をすると困る人がいる」「使うなと言っているわけではない」「正しく使って欲しい」
と、順序立てて説明することでお互いの摩擦を少なくすることが出来るのではないかと思います。
その上で、「正しいALTの使い方とは?」を一緒に考えることが大切だと思いました。
正解なんて最初から無いかも知れませんが、少なくとも今回の件をきっかけに、ALTを誤った方法で使っていた二人の意識が変わりました。
優しい気持ちで相手の考え方を受け入れる、より良くするために取り入れる、その事が何より大切なのだと感じた、今回の一件でした。
この件から発想を受け、ALTの使用方法についてSEOの観点から実践的なやり方の記事を書きました。↓
【新規ファン獲得へ】アイドルの公式X(旧Twitter)は「楽曲の歌詞画像+ALT属性(代替テキスト)」を活用すべし!
また、Twitter(X)で画像を投稿する際、ALT設定も大事ですが、最近はAI(Grok)によって投稿そのものが間引かれる問題も起きています。その対策については、こちらの検証記事が参考になります↓






