「フレーズは分かったけれど、8小節ってどのくらい?」「同じアイヌ語MIXなのに、4小節とも8小節とも書いてあるのはなぜ?」
コールの記事を読んでいると、言葉を覚える以外にも、曲のどこから始めて、どこまでに言い終えるのかが気になると思います。
先に答えを書くと、4分の4拍子では「1・2・3・4」の4拍で1小節です。8小節なら、このまとまりを8回数えます。ただし、コールの長さを調べるときは、前の掛け声を含むのか、本体だけなのかも確かめる必要があります。
この記事では、私のコール講座で使っている小節数を、数え方から整理します。アイヌ語MIXと、8・16・18小節に対応できる童謡MIXを例に、曲の尺とコールをどう合わせるかも紹介します。
小節とは?「タン・タン・タン・タン」をひとまとまりにする
小節は、拍を一定のまとまりに区切ったものです。この記事では、4分の4拍子の曲を例にします。4分の4拍子では、4分音符を1拍として、4拍で1小節になります。
数字で表すと「1・2・3・4」ですが、音のイメージなら「タン・タン・タン・タン」です。ここでは「タン」1つを1拍として、等間隔に4つ並べてみます。
タン・タン・タン・タン = 1小節
このまとまりをもう一度くり返すと、2小節です。4回くり返せば4小節、8回なら8小節になります。「1・2・3・4」は、この流れに説明のための数字を付けたものです。
この「タン」は、拍を感じるための言葉です。実際の曲で、同じドラムの音が4回ずつ鳴っているという意味ではありません。
数字との対応を表にすると、次のようになります。
| 小節 | 1拍目 | 2拍目 | 3拍目 | 4拍目 |
|---|---|---|---|---|
| 1小節目 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 2小節目 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 3小節目 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 4小節目 | 1 | 2 | 3 | 4 |
この表全体で4小節、16拍です。8小節なら同じ4拍のまとまりを8回で、32拍になります。
何小節目かを確かめたいときには、「いち・タン・タン・タン、に・タン・タン・タン、さん・タン・タン・タン……」のように、最初だけを小節番号にする方法もあります。数字で「いち・2・3・4、に・2・3・4……」と数えても構いません。自分が拍をつかみやすい方で試してみてください。
なお、どんな曲も4拍で1小節になるわけではありません。例えば4分の3拍子なら、1小節は3拍です。この記事の計算は、4分の4拍子を前提に読んでください。
私自身は、数字よりも曲の流れで捉えています
ここまで数字を添えて説明しましたが、私自身は普段、「1・2・3・4」と頭の中でずっと数えているわけではありません。
「イントロが始まって、ここまでで4小節。ここからMIXの本体を始めれば、あと4小節で収まりそうだな」というように、曲の流れの中で自然に捉えている感覚です。
正直なところ、この感覚を自分でもうまく言葉にできない部分があります。この記事では、その長さや位置を読者の方と共有するために、「タン・タン」という拍のイメージと、小節を表す数字をあわせて使っています。
数字で確かめる方法も、音のまとまりとして感じる方法も、曲のどこまで進んだかをつかむための手がかりです。
「4回声を出したら1小節」ではない
拍は曲の時間の区切りで、叫ぶ単語の数ではありません。1拍の中に短い言葉が複数入る場合も、言葉を長く伸ばす場合もあります。声を出さずに待つ部分も、曲の拍は進みます。
カンペの改行も、そのまま小節の境目とは限りません。読みやすさのための改行なのか、小節ごとに分けてあるのかで違います。
手拍子やペンライトの動きだけを数えるときも、「1回動かしたら必ず1拍」と決めつけず、曲とコールの動画をあわせて確かめてみてください。
8・12・16・18小節は、それぞれどのくらい?
4分の4拍子での拍数と、私のブログで紹介しているコールの例です。ここでは、後の章で説明するアイヌ語MIXのような「導入込み」の数え方と混ぜず、表に記載した形の長さを示しています。
| 長さ | 拍数 | コールの例 |
|---|---|---|
| 8小節 | 32拍 | 修造口上(ショート)、アイヌ日可変、パンMIX |
| 12小節 | 48拍 | 銀河口上、三角関数MIX |
| 16小節 | 64拍 | キャプテン翼MIX、可変三連MIX、アッチェレ終幕ジャパ可変 |
| 18小節 | 72拍 | ガチ恋口上、ガチ恋口上(真) |
8小節の2倍が16小節、16小節に2小節足すと18小節です。
BPMは「タン」が進むペースを表す
「16小節なら何秒」と決まっているわけではありません。同じ16小節でも、曲のテンポによって、言い終えるまでの時間が変わります。
ここで関係するのがBPMです。BPMはBeats Per Minuteの略で、1分間あたりの拍数を表します。この記事では、4分音符を1拍とする4分の4拍子で考えます。先ほどの「タン」1つが1拍なので、その「タン」が1分間に何回進むペースなのか、ということです。
例えばBPM120なら、1拍は0.5秒。BPM240なら1拍は0.25秒になり、同じ拍数が2倍の速さで進みます。
| テンポ | 1拍の長さ | 1小節(4拍)の長さ | 8小節の長さ |
|---|---|---|---|
| BPM120 | 0.5秒 | 2秒 | 16秒 |
| BPM240 | 0.25秒 | 1秒 | 8秒 |
これは、途中でテンポが変わらない4分の4拍子を仮定した計算例です。特定の曲を測定した数字ではありません。
同じ8小節のコールでも、BPM120の曲とBPM240の曲では、使える時間が半分になります。同じ拍への言葉の乗せ方を保つなら、BPM240では、まさに倍速で言うような速さになるわけです。
速い曲でコールが忙しくなるのは、小節数が減ったからではありません。「タン・タン」と拍が進む間隔が短くなり、小節もそれだけ速く進むためです。
フレーズを覚えていても、曲の速さに合わせて声に出せるかは、もう一つの練習になります。まず言葉と区切りを覚え、そのあと実際に入れたい曲のテンポで試してみてください。動画の秒数だけを覚えるより、曲の拍に合わせて捉える方が、別の曲でも考えやすくなります。
全文や打ち方は、銀河口上、キャプテン翼MIX、ガチ恋口上の各記事で紹介しています。
「コール本体」と「掛け声込み」を分けて読む
小節数を調べるときに、特に混乱しやすいのが、どこから数えているかです。
例えばアイヌ語MIXのゼンキョウは、「チャペ」から始まる本体が4小節です。その前に導入の掛け声4小節を入れる形なら、全体では8小節になります。
後半のフレーズが異なる6小節版もあり、こちらに同じ4小節の導入を付ければ、合計10小節です。
| アイヌ語MIXの形 | 導入 | 本体 | 全体 |
|---|---|---|---|
| ゼンキョウ | 4小節 | 4小節 | 8小節 |
| 6小節版 | 4小節 | 6小節 | 10小節 |
この表は、導入を4小節にした場合の数え方です。導入の長さを変えたり、アンコールの前置きでもう一度本体を打ったりすれば、全体の長さも変わります。曲のどの位置から参加するかを考えるときは、掛け声の開始と、本体の開始を分けて見ます。組み合わせの例は、後の章で紹介します。
「8小節のコール」と聞いて本体だけを8小節だと思うと、打ち始める位置を読み違えてしまいます。記事や動画を見るときは、次の3つを確かめてください。
- 数え始めは、掛け声からか、本体の最初の言葉からか
- 手拍子や待つ部分も、その長さに含まれているか
- 最後のどの言葉までで、その小節数になるのか
これは、すべてのMIXに導入4小節を足すという意味ではありません。童謡MIXの8・16・18小節は、次の章のとおり「ぐーちょきぱーで」から数えています。
アイヌ語MIXの全文と、4小節版・6小節版の違いは、アイヌ語MIXの講座にまとめています。
童謡MIXで見る、8・16・18小節の違い
童謡MIXは、私が間奏の長さを計る「ものさし」のように使っているコールです。
「ぐーちょきぱーで」から始めて、どこまで続けるかで長さが変わります。
| 終わる場所 | 冒頭からの長さ |
|---|---|
| ミョーホントゥスケ(パン)ワイパー | 8小節 |
| 金剛山 翔襲叉 | 16小節 |
| さらに「黒雲 無常 世界混沌」まで | 18小節 |
8小節で切る場合も、「ミョーホントゥスケ」から8小節あるのではありません。最初の「ぐーちょきぱーで」から、ワイパーまでを数えています。
私は打っている間、曲の音とメンバーの動きを見ています。まだダンスが続きそうな位置なら続け、歌い出しそうなフォーメーションやマイクを構える動きが見えたら、切る準備をします。
2025年6月22日のembellirのデビューライブでは、初めて聴いた「ベリーベリー」の2番の間奏に童謡MIXを入れました。その間奏は18小節あり、「黒雲 無常 世界混沌」まで言い切ったところで、そのまま落ちサビに入りました。
これは私の実践例です。初めての曲の長さが、コールを始めれば必ず分かるという意味ではありません。まずは、動画で長さを確かめられる曲を使って、区切りを聴いてみるのがおすすめです。
全文、手拍子の位置、実際に入る動画と当日の体験談は、童謡MIXの講座で詳しく紹介しています。
コールを入れる場所と、数え始める位置
MIXや口上が入る場所としては、イントロ、間奏、アウトロがあります。
- イントロ:曲の冒頭から、歌が始まる前の部分
- 間奏:歌の途中にある、楽器の演奏などが中心になる部分
- アウトロ:曲の終わりの部分
ただし、イントロだから必ず8小節、2番の間奏だから必ず16小節、と決まっているわけではありません。同じ曲の中でも、場所ごとに長さが違うことがあります。
練習するときは、コールの声が聞こえたところだけを起点にせず、その前の曲の流れも含めて聴きます。声を出し始める位置と、曲の小節の頭の関係を、繰り返し確かめてください。
前置きやコールを組み合わせて、曲の尺に合わせる
曲の尺に合わせる方法は、短いコールを選んで、残りの時間を待つことだけではありません。私自身、コールを始めるために何小節も待つことは、ほとんどありません。全くないわけではありませんが、前置きの長さを変えたり、同じコールをもう一度打ったり、別のコールをつないだりして合わせることが多いです。
先ほど紹介した「前置き4小節+本体4小節=8小節」は、組み方の一例です。前置きは必ず4小節と決まっているわけではありません。
アンコールでもう一度打つと、16小節・18小節になる
例えば、前置き4小節に続けて、本体4小節のゼンキョウを打ちます。ここまでで8小節です。
そこから、次の4小節の前置きを入れます。
アンコール アンコール アンコール しゃーいくぞ
そのあと、もう一度本体4小節のゼンキョウを打てば、さらに8小節分が加わり、全体で16小節になります。
2回目の本体だけを6小節版のアイヌ語MIXにすると、全体は18小節です。
| 組み合わせ | 合計 |
|---|---|
| 前置き4+ゼンキョウ4+アンコールの前置き4+ゼンキョウ4 | 16小節 |
| 前置き4+ゼンキョウ4+アンコールの前置き4+6小節版のアイヌ語MIX6 | 18小節 |
短いコールしか覚えていないから、長い間奏には何も入れられない、というわけではありません。前置きと本体を分けて考えると、知っているコールの組み合わせで対応できる長さが増えます。
それぞれの本体の全文は、アイヌ語MIXの講座で確認できます。
林修MIXは、前置き12小節からスタンダードMIXにつなぐ例
前置き自体を長くする例として、林修MIXがあります。
うりゃおいうりゃおい うりゃおいうりゃおい
あーーー まだいかない
うりゃおいうりゃおい うりゃおいうりゃおい
あーーーまだいかない
いついくの?いまでしょ!
あーーーしゃーいくぞ
ここまでが12小節です。このあとに本体4小節のスタンダードMIXを入れると、全体で16小節になります。
「まだいかない」という言葉も含めて、前置きそのものがコールになっています。12小節を何もせずに待って、最後の4小節だけ叫ぶのとは違う組み立て方です。
このように、コールの本体だけでなく、そこへ入るまでの前置きにもいろいろな形があります。
22小節のアウトロに、4小節+18小節で合わせる例
別のコールをつないで尺を作る方法もあります。
ドキドキハキミノセイの「REBORN」のアウトロは22小節あり、4小節の「どんぐりたけしMIX」を入れてから、18小節のアッチェレロングにつなぐ構成の例があります。ここでは、私が把握している組み方として紹介します。
4小節+18小節で、合計22小節です。18小節のコールだけでは残る4小節を、別のコールでつなぐわけです。
「何小節だから、どのコールを一つ入れるか」だけでなく、「前置きと本体をどう組むか」「どのコールとどのコールをつなぐか」まで考えられると、尺の見方が広がります。
また、尺が合うことと、曲に合うことは別です。私のガチ恋口上の記事でも、18小節あるかだけでなく、曲の歌詞や世界観に合わせて選ぶことを書いています。
小節を数える練習のしかた
最初から、フレーズを言うことと、小節数を確かめることを一度にしなくても大丈夫です。まずは曲に合わせて「タン・タン」と拍を感じ、4拍のまとまりをつかむところから始めます。以下は、4分の4拍子の曲で練習する手順です。
- コールが入っている動画で、曲とコールの全体を聴く
- 同じ場所をもう一度聴き、曲に合わせて「タン・タン・タン・タン」と4拍のまとまりを感じる。数字が分かりやすければ「1・2・3・4」でもよい
- どこを最初の小節とするかを決め、そのまとまりが何回続くかを確かめる。必要なら小節番号を添える
- 前置き、本体、最後の言葉がどこに来るか、途中で繰り返したり別のコールにつないだりしているかを確かめる
- 区切りが分かったら、曲に合わせてコールを声に出す
最初の練習には、童謡MIXの講座に載せた「ベリーベリー」の動画も使えます。ワイパーまで、その後の16小節、最後の18小節と、終点を確かめてみてください。
ただし、18小節ある曲での動画を途中で切って練習することと、実際に8小節しかない曲へ入れることは別です。まずは動画の中で、自分が今どの位置にいるかをつかむ練習に使います。
聞き慣れない曲で、最初の1拍目を見つけられないこともあると思います。バスドラムが鳴った場所を、必ず小節の頭だと決める必要はありません。最初は、解説動画で開始位置が示されているものから試してみてください。
ライブでは、公演の声出しやコールのルールに従います。最初から先導する必要はなく、分かるところから参加しても、聴いて楽しんでも大丈夫です。
よくある質問
8小節は、8拍のことですか?
違います。この記事で扱う4分の4拍子では、1小節が4拍なので、8小節は32拍です。「1・2・3・4」を8回くり返す長さになります。
同じMIXなのに、4小節と8小節の両方で紹介されるのはなぜですか?
本体だけを数えている場合と、導入の掛け声まで含めている場合があります。例えばアイヌ語MIXのゼンキョウは本体4小節で、導入4小節を付けると全体で8小節です。どこからどこまでを数える説明か、確かめてください。
16小節の間奏に、18小節の口上は入れられますか?
その区間内で通常の18小節分をすべて言うには、2小節足りません。短縮形を選ぶのか、別のコールにするのかを、各コールの構成と曲に合わせて考えます。言葉を無理に早口にして、同じ形のまま収めようとするのは避けたいです。
小節数が分かれば、初めて聴く曲でも必ず入れられますか?
長さが分かっても、どこから始めるか、どこで終えるか、曲に合うかを考える必要があります。小節数は、コールを選ぶための手がかりです。まずは動画で確認できる曲から、拍と区切りをつかんでみてください。
まとめ
- 4分の4拍子では「1・2・3・4」の4拍で1小節。すべての曲がこの拍子とは限らない
- 8・12・16・18小節は、その4拍のまとまりを何回数えるかを表している
- BPMは拍が進むペース。同じ拍子・小節数なら、BPMが倍になると使える時間は半分になる
- コール本体だけか、導入の掛け声まで含めるかで、表記される長さが変わる
- 童謡MIXは「ぐーちょきぱーで」から、終わる場所によって8・16・18小節になる
- 前置きの長さや繰り返し、別のコールとの接続で、16・18・22小節などの尺を組み立てられる
- 曲の尺に加えて、始める位置、終える位置、歌詞や雰囲気との相性も確かめる
フレーズだけでなく、どの長さで、どの位置に入れるのかが分かると、コールの記事や動画も読み解きやすくなると思います。
気になるコールを一つ選んで、まずは動画と一緒に「タン・タン」と拍を感じてみてください。区切りを確かめたくなったら、数字も添えて数えてみましょう。それぞれの全文、カンペ画像、実際に入る動画は、ライブアイドルのコール辞典にまとめています。
あわせて覚えたいコール講座
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にも様々なコールの練習講座をどんどん執筆していますので、是非あわせて読んでみていただけると嬉しいです!
コールを入れるタイミングが分からない方へ
「8小節ってどのくらい?」「掛け声はどこから?」という方へ。小節とBPMの基本、前置きやコールを組み合わせて曲の尺に合わせる考え方をまとめています。
基本となるスタンダードMIX(英語MIX)、ジャパニーズMIX(日本語MIX)、アイヌ語MIX(ゼンキョウ)、園長MIX。
可変三連MIX、トーマスMIX、修造口上、銀河口上、アッチェレ終幕ジャパ可変、若気の至り、名古屋式アイアイ&お会計コール、ゴー☆ジャス口上、ガチ恋口上、ホグワーツMIX、アルティメットMIX、三角関数MIX、混沌MIX(ワールドカオス)、オーイングとPPPH、ガチ恋口上(真)、キャプテン翼MIX、ジャパ3倍可変、童謡MIXなどなど。
ベーシックなものから変わり種、フロアのトレンドなども意識して練習講座を作成しています。
是非このコールを知りたい、ライブで言っている動画を見たい!という要望があればコメント欄や各種SNSで私に連絡いただければ優先順位を上げて対応する事も出来るかもしれません!
皆さん一人一人がライブフロアを盛り上げる一つの「武器」として身に付けていただけたら幸いです。
アイドル現場のコール辞典と呼べるようなまとめページを作成しました!
まだ講座に出来ていないコールも色々網羅的にビジュアルとテキストで分かりやすく解説しています。
今後どんどん解説ページを作ったらそこと連携させていくのであわせて参考にしていただければ幸いです。
次回作アンケート
次回以降作るコール練習講座のアンケートを作成してみました。
このコール知りたい!早く記事にして欲しい!といった要望があれば是非気軽に回答してみてください。













