ごめん、忘れな草…。草むしりも終わっていないのに買ってしまった苗。日に日に弱っていく姿に耐えきれず植えた場所は…
ガーデニングを始めると決め、ホームセンターを巡る時間は至福でした。
ネットで得た知識を武器に、培養土、苗、シャベル、
そして花壇を彩るレンガを揃え、ホクホク顔で帰宅した私。


「早く色とりどりの花を植えて、理想の庭を作りたい」
そんなワクワク感で胸を膨らませ、草むしりを始めたのですが……。
その時、私はまだ気づいていませんでした。
目の前の地面が、ただの「土」ではなく、
水も通さぬ「絶望の粘土層」であったという事実に。
シャベルを突き立てた地面。それは紛れもなく粘土。
草むしりを進める中で根が深い雑草を取り除くため、
シャベルを地面に差し込みました。
その時に気付いたのです。
「うちの庭、粘土質なんだな~」
その時は特に深く考えていませんでした。
草むしりを終え、露わになった地面。
雑草はとても元気に生えていたけれど、
粘土質って他の草花が成長するにはどうなんだろう?
そんな不安が頭をよぎりました。
そしてそれは見事に的中したのです。
「粘土質土壌はほとんどの植物にとって生育に向かない」
調べてみるとすぐに分かりました。
いや、調べる前から何となくわかっていたのかもしれません。
まずはこの状況を何とかしてやらなければ、
苗を植えることは出来ない。
先日公開した土壌改良記事はここからスタートしました。
苗は土壌改良を待ってはくれない
しかしそうこうしているうちにも、
買った時のままの小さなポットに閉じ込められた苗達は弱ってきていました。
特にカンパニュラは紫のベルのような綺麗な花が半分以上黒く色を変えていました。
忘れな草もはじめはまっすぐ立っていた茎が、這うように頭を垂れてしまいました。
「急がねば…」
とにもかくにも腐葉土と培養土を混ぜ込み、
一か所に集めて花壇として形成するしかない。





そうやって慌てて作った花壇に、どうにか苗を植え込みました。
土壌改良のための腐葉土に、肥料も入った培養土を混ぜたのだ。これで問題ないはず。
そう信じていました。
植えた苗、すでに萎れかけていたカンパニュラと忘れな草は「危篤状態」でした。


急ごしらえの土、水やりの絶望。
初めてのガーデニング、自分に出来る事は水をやることくらいでした。
しかし、そんな水やりも、自分の判断が誤っていたことを痛感させるきっかけになったのでした。

じょうろで軽く水をやっただけなのに、花壇の土はすぐに水たまりを作りました。
「水はけは粘土土壌のままだ」
土壌改良はほぼ出来ていない付け焼刃。
この状態の土では、常に根っこが呼吸しにくい状態なのです。
- 水が抜けない
- 土の中に空気が少ない
- 根が酸欠気味
そんな状態の所に植えられた苗。
弱っている状態でこれは命取りかも知れない…
そんな不安が頭をよぎりました。
未来に出会う命の為に
それでも晴れた朝には水をやり続けました。
並行して周囲の土壌改良をどんどん進めました。
今回の失敗で私は学びました。
安易に苗を買うのではなく、
しっかりと迎え入れられる環境を用意してから買う。
ポットの時点でだいぶ弱ってしまっていたカンパニュラ、忘れな草。
けれど、それ以外の花はかなり元気に生育してくれていました。
ゼラニウム、ダイアンサス、トコナツナデシコ、トレニア。




これらの花は環境適応能力が高いのかもしれないという事も分かりました。
失敗の中でも、何らかの学びはあるのです。
ゼラニウムの花言葉。泥に咲く純白の花びらの奇跡。
ゼラニウムの花を選んだのには実は理由がありました。
とある応援していたグループの楽曲の歌詞の中で、
ゼラニウムは花の色によって花言葉が違うという事が表現されていました。
なので私はあえて苗を選ぶときに花言葉を調べずに決めました。
植え付けた時から元気に咲いていた方のゼラニウム。

オレンジっぽく見えますが、オレンジの花言葉はなかったため、
サーモンピンクという事で「ピンク」の花言葉。
「決心」「決意」「約束」「愛の言葉」
土壌も不良な中、元気いっぱいに咲いてくれているこのゼラニウムは、
「ここで咲いてみせる」
という決意を見せてくれているのかなと感じました。
そしてピンクは大好きな人達の担当カラーでもあります。
約束、愛の言葉。
今はもう届けたくても届けられない人、
植えた時には「もうすぐ届けられなくなる」と思っていた人。
そんな人達への想いを、代わりに届けと咲き誇ってくれているのかと思いました。
そして、植えてからずっと蕾だったもう一株のゼラニウムが花開きました。

白いゼラニウム。
「あなたの愛を信じない」
そんな、ちょっぴり寂しい花言葉。
けれど、とても大切な花言葉。
水はけが悪く、水たまりができた泥の中。
そんな絶望的な土壌で、ずっと蕾だったところから花開いた。
かつての推しが歌っていた『あなたの愛を信じない』白い花が咲いた。
皮肉な花言葉だが、その白さは、準備不足の私への小さな救いのようにも見えた。
「あなたの愛がなくても咲いてみせる。」
「ならば、それすらも包み込むくらいに愛してみせよう。」
そう誓ったのでした。
もう一つの奇跡。復活の鐘は鳴り響いた。
そして、植え付けた時には元気がなく、
花もほとんど黒くなってしまっていたカンパニュラ。
ガーデニングの解説サイトで「花が枯れた部分は花の元から切った方が良い」
と書かれていました。
とても心苦しかったですが、黒くなってしまっていた花を全て取り去りました。

これにより、栄養を花を開かせることに集中させられるため、
新たな花が開きやすいとの事でした。
その後も周囲の土壌改良を進めつつ、
雨の日以外は毎日水やりをすることを日課にして見守りました。
時々、写真を撮るようにしていました。
どんな様子で推移しているのか、
この土壌で育て始めたのは失敗だったのか。
失敗だったとして、せっかく買った多年草は枯れてしまうのか。
ある日、カンパニュラの写真をぼんやりと眺めていました。
「いつもと違う部分がある」


花の右下の部分、数日前にはまた蕾だった部分は、
確かに紫に色づいていました。
「まだ死んでいない。必死に生きようとしている」
祝福の鐘は、まだ鳴り響こうとしていました。
信じてくれなくても、愛を注ぎ続けること。
土壌改良も全然済ませられていない中、
急ごしらえの花壇に植えた花たち。
それぞれ種類は違った花ですが、
どの花も懸命に生きていて、一つ一つにドラマがありました。
大失敗から始まったガーデニングですが、
花たちがそんな失敗も「正解」にしてくれるような、
そんな気がして、成長を見守るのが楽しい日々なのでした。
- 苗を買うベストなタイミングはいつですか?
「植える場所の土作り」が完全に終わってからです。苗はポットの中でも日々成長し、養分を消費します。環境が整うまで待ってくれないため、土壌改良を優先しましょう。
- 粘土質の庭にそのまま植えるとどうなりますか?
水はけが悪く、根が酸欠(根腐れ)を起こすリスクが非常に高いです。じょうろで水をまいた際に「水たまり」ができる場合は、そのまま植えるのは危険信号です。
- すでに苗を買ってしまった場合の応急処置は?
苗をポットのまま放置せず、一時的にでも培養土と腐葉土を混ぜた「急ごしらえの花壇」を作り、早めに植え替えてあげてください。枯れた花をこまめに摘み取ることで、新しい花を咲かせるエネルギーを温存できます。
- 多年草は放っておいても翌年また花開きますか?
しっかりと根付いて、生育に十分な環境を維持していないと勝手には咲きません。花も根っこも枯れてしまっては、生きることは出来ないのです。多年草とはいってもあくまでしっかりと見守ったうえで、厳しい夏の暑さや冬の寒さを共に乗り越えた先に再び花開く姿を見ることが出来るのです。
- 植え付けに失敗してしまった苗はもう育ちませんか?諦めて他の苗に集中した方がよいでしょうか?
せっかく出会って植え付けた苗にしっかりと向き合ってあげてください。雑草が生えていたのであれば、絶対に育つことの出来ない環境ではないはずです。水はけが悪いのであればタイミングと水の量をよく考えて継続的に見守り、少しでも緑の部分が残っている「生きようとしている」植物に対して、諦めてしまうのは早いです。
40代独身おじさんのガーデニング体験記
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
草むしりから始まった私のガーデニング体験記はこちらからどうぞ。
私の失敗談や試行錯誤が誰かにとっての転ばぬ先の杖になりますように。
私のガーデニングの相棒たち
私がガーデニングを始めてから使用しているアイテムを紹介した記事です。
まずは土壌改良をするにあたって導入した農具や土、土壌改良剤など。
粘土質土壌を生まれ変わらせるにはこういった物が有効です。
これから我が家の庭がどのように生まれ変わるのか、
その経過とともに見守っていただけたら幸いです。







